浮浪者と思っていた人の、想像もつかない華麗な過去。
- 2014/10/19
- 09:58
町で徘徊している、浮浪者。
その人の人生を考えたことがありますか?
私の町でもよく見かける人がいるのですが、その容貌はと言うとまだらの髪、赤黒い顔、ボロボロの服、なぜか足にビニールをつけていて…。
とても怪しく、田舎町なので、ふらふらとかなりの長距離を歩いている姿はとても気になる存在でした。(この辺りではみな車生活のため、そんなに歩いている人はいないのです)
ところが、ふとしたことから、そのボロボロの彼女の生い立ちを知ることができたのです。
それもなんと!仲良くしている友人のお姉さんだったのです。
まさかまさかの大変近い存在と知り、その彼女の話を友人からいろいろと聞くのですが、現在の姿からは想像もつかない、大変、〝華麗な人生〟だったのでした。
彼女は天才少女でした。
立ち居振る舞いも可憐な優等生で、みんなから愛され、勉学に優れ、卒業式では成績が最も優秀でないと選ばれない答辞を読むほど頭が良かったのです。
彼女の伯母たちは金回りが良く、姉を愛し、いつもこぞって姉を連れては街のデパートへ行き、洒落た服を買ってもらっており、その洒落た姿も本当に素敵なお嬢さんだったようです。
その後、地方の銀行、ガス会社の経理として務め、買うものはブランドばかり、食べ物もこだわりがあり、近所でもらった野菜など見向きもしないという、お嬢さま路線バリバリの人生を送っていました。
一方、妹(私の友人)はというと、その姉とは、笑ってしまうほど正反対の性格。
子どものころは男子と野山を駆けずり回り、秘密基地を作って遊び、大きくなるといたずらが過ぎて警察の世話になり、担任から「本当に兄弟なのか?」と訊かれるほど。まるで男の子のように育った妹は、もちろん姉のような洒落た服など興味なく、おそらく伯母たちの誘いからも逃げていたようです。食べ物は野山の実でも草でも詳しく、なんでも食べてしまいます(笑)
姉は成功者の道を順調に歩んでいたかのようでした。
友人の言うには、親が亡くなってからおかしくなったといいます。
仕事もやめ、いつの頃からか風貌もおこないもほとんど浮浪者のようになってしまって。
友人の同級生からしても、姉はあこがれの存在だったようで、同窓会で集まると、「あのお姉さんは?」と訊かれるそうです。もちろんその質問の裏には、「きっと今でも素敵なんでしょうね」、という意味が込められているのですが、苦笑いして現状を伝えているとか。
正確にいいますと、友人の姉は浮浪者ではありません。ちゃんと大きな屋敷に一人で住んでいますから、所在地があるので、浮浪者にはあたりませんね。一度送ってきた警察も、立派な屋敷に驚いたそうです。
現在町を真っ黒い顔で歩いている彼女を見れば、私も含め、誰だって彼女の生い立ちなど、到底想像もつかないでしょう。
天才でいい会社へ勤めていた姉がいまや浮浪者然となり、やんちゃでどうしようもない妹が、ちゃんと正社員として働き、文句を言ってケンカしながらも、その姉のところへ米を置いてきたり、光熱費を払ったり、面倒を見ているという現状。
人生というのは何がどうなるのか本当にわかりません。
頭がいいからいい人生か?
どうしようもない不良娘は不幸か?
友人は、みんなの話しを聞く限り、むかし不良娘でした。彼女の近況を聞くと、姉のこと以外でもなんだか大変な荒波が次から次へとくるのですが、彼女はひょうひょうと乗り越えています。その上で友だちとウォーキングへ行ったり、イベントがあれば遊びに行ったり、ちゃんと人生を楽しんでいます。
人生というのは本当にわかりません。
でも幸せかどうかは、同じ不幸が起こったとしても、その当人のちょっとした考え方次第で乗り越えられるし、幸福だと思えるんじゃないか、と思うのです。
浮浪者のようなお姉さん。
まあ、彼女は彼女でこだわりの人生を全うしているようなので、幸せかどうか、そればかりは本人に聞いてみなくてはわかりません。
意外と幸せだったりしてね。
友人に聞いてもらいましょうか?
いやいや、兄弟ケンカになるのがオチです。そっとしておきましょう。
その人の人生を考えたことがありますか?
私の町でもよく見かける人がいるのですが、その容貌はと言うとまだらの髪、赤黒い顔、ボロボロの服、なぜか足にビニールをつけていて…。
とても怪しく、田舎町なので、ふらふらとかなりの長距離を歩いている姿はとても気になる存在でした。(この辺りではみな車生活のため、そんなに歩いている人はいないのです)
ところが、ふとしたことから、そのボロボロの彼女の生い立ちを知ることができたのです。
それもなんと!仲良くしている友人のお姉さんだったのです。
まさかまさかの大変近い存在と知り、その彼女の話を友人からいろいろと聞くのですが、現在の姿からは想像もつかない、大変、〝華麗な人生〟だったのでした。
彼女は天才少女でした。
立ち居振る舞いも可憐な優等生で、みんなから愛され、勉学に優れ、卒業式では成績が最も優秀でないと選ばれない答辞を読むほど頭が良かったのです。
彼女の伯母たちは金回りが良く、姉を愛し、いつもこぞって姉を連れては街のデパートへ行き、洒落た服を買ってもらっており、その洒落た姿も本当に素敵なお嬢さんだったようです。
その後、地方の銀行、ガス会社の経理として務め、買うものはブランドばかり、食べ物もこだわりがあり、近所でもらった野菜など見向きもしないという、お嬢さま路線バリバリの人生を送っていました。
一方、妹(私の友人)はというと、その姉とは、笑ってしまうほど正反対の性格。
子どものころは男子と野山を駆けずり回り、秘密基地を作って遊び、大きくなるといたずらが過ぎて警察の世話になり、担任から「本当に兄弟なのか?」と訊かれるほど。まるで男の子のように育った妹は、もちろん姉のような洒落た服など興味なく、おそらく伯母たちの誘いからも逃げていたようです。食べ物は野山の実でも草でも詳しく、なんでも食べてしまいます(笑)
姉は成功者の道を順調に歩んでいたかのようでした。
友人の言うには、親が亡くなってからおかしくなったといいます。
仕事もやめ、いつの頃からか風貌もおこないもほとんど浮浪者のようになってしまって。
友人の同級生からしても、姉はあこがれの存在だったようで、同窓会で集まると、「あのお姉さんは?」と訊かれるそうです。もちろんその質問の裏には、「きっと今でも素敵なんでしょうね」、という意味が込められているのですが、苦笑いして現状を伝えているとか。
正確にいいますと、友人の姉は浮浪者ではありません。ちゃんと大きな屋敷に一人で住んでいますから、所在地があるので、浮浪者にはあたりませんね。一度送ってきた警察も、立派な屋敷に驚いたそうです。
現在町を真っ黒い顔で歩いている彼女を見れば、私も含め、誰だって彼女の生い立ちなど、到底想像もつかないでしょう。
天才でいい会社へ勤めていた姉がいまや浮浪者然となり、やんちゃでどうしようもない妹が、ちゃんと正社員として働き、文句を言ってケンカしながらも、その姉のところへ米を置いてきたり、光熱費を払ったり、面倒を見ているという現状。
人生というのは何がどうなるのか本当にわかりません。
頭がいいからいい人生か?
どうしようもない不良娘は不幸か?
友人は、みんなの話しを聞く限り、むかし不良娘でした。彼女の近況を聞くと、姉のこと以外でもなんだか大変な荒波が次から次へとくるのですが、彼女はひょうひょうと乗り越えています。その上で友だちとウォーキングへ行ったり、イベントがあれば遊びに行ったり、ちゃんと人生を楽しんでいます。
人生というのは本当にわかりません。
でも幸せかどうかは、同じ不幸が起こったとしても、その当人のちょっとした考え方次第で乗り越えられるし、幸福だと思えるんじゃないか、と思うのです。
浮浪者のようなお姉さん。
まあ、彼女は彼女でこだわりの人生を全うしているようなので、幸せかどうか、そればかりは本人に聞いてみなくてはわかりません。
意外と幸せだったりしてね。
友人に聞いてもらいましょうか?
いやいや、兄弟ケンカになるのがオチです。そっとしておきましょう。