春の怪奇現象……
- 2013/03/22
- 23:05
お彼岸ということで、みなさんお墓参りは行きましたか?
うちは信心深いのか、ただ単にダンナが長男だからなのか、けっこう行ってます。
うちのお墓と身内のお墓と二か所を、正月、春夏のお彼岸、お盆とじいじの命日には行きます。
うちのお墓と身内のお墓と二か所を、正月、春夏のお彼岸、お盆とじいじの命日には行きます。
それとはまた別で私の母、祖母の墓参りも行きますので、結構な回数かと。
で、通りがかりの美味しそうなお店を発掘しては食べて帰るという、こうなるとちょっとしたイベントですね。
で、通りがかりの美味しそうなお店を発掘しては食べて帰るという、こうなるとちょっとしたイベントですね。
行楽の一種ってことで。
しかもきっといいことあるっていう特典つきです。
などと、信じつつお墓詣りに行くのですが、先週の墓参りでは、ある怪事件が起きました。
いつものように花と、じいじの好きなカップの日本酒を買ってお墓参りを二か所まわります。
身内のお墓をすませ、家の墓へと向かいます。
いつものように花と、じいじの好きなカップの日本酒を買ってお墓参りを二か所まわります。
身内のお墓をすませ、家の墓へと向かいます。
とにかく記録的に温かくて気持ちが悪いくらい、いい日和でした。
息子が桶にお水を汲み、ばあばと私はお墓をきれいにして花を生けます。ダンナがその横で線香に火をつけ、着々と支度をすすめ、後はじいじの好きなお酒をお供えして、拝むだけという段。
息子が桶にお水を汲み、ばあばと私はお墓をきれいにして花を生けます。ダンナがその横で線香に火をつけ、着々と支度をすすめ、後はじいじの好きなお酒をお供えして、拝むだけという段。
クマの形のかわいいコップに、じいじのいつも飲んでいたワンカップ大関を注いだときに事件は起きました。
クマのコップは容量が小さいため、ワンカップは入りきらないので、どうしても少し残ってしまいます。
ばあば「残っちゃったけど、どうしよう」
私 「父ちゃんは運転手だから飲めないし、こうちゃん(息子)に飲んでもらったら?」
ばあば「いや、私飲む」
私 「父ちゃんは運転手だから飲めないし、こうちゃん(息子)に飲んでもらったら?」
ばあば「いや、私飲む」
結局あんた飲むんかいっ!
と心の中でツッコミながら、思いのほか一気に残りの酒を呑み干すばあばを見ていました。
確かに風の強い日でした。しかし、それまでは何事もなかったんですが…。
確かに風の強い日でした。しかし、それまでは何事もなかったんですが…。
うちの墓の後ろ側、私たちからすると、丁度正面に、ほとんどうち崩れた小屋があったのです。
以前はかろうじてあった手前のガラスの引き戸もすっかり壊れ、小屋の中の廃れるまま、がれきで散乱しているさまが丸見えでした。
そしてその小さな小屋の奥の壁には観音開きになっている戸が据えつけられていました。
ばあばがお酒をどうしよう?という会話をしたすぐあとのことです。
なんだかんだでばあばがお酒を飲みだした、その瞬間!
その小屋の奥の観音開きの戸が、突然、すーっと開いたのです。
そして…
その扉の向こうには、こちらをまっすぐに向いているお地蔵さまが!
じーっと、
こっちを見ているんです。
「ばあば、見て!急にそこの戸が開いたよ!」
「あんなとこにお地蔵様いたんだ?」
「ほんとだねえ」
「ほんとだねえ」
あんまり頓着ないばあばが飲み終った紙コップをぎゅうとつぶし、片付け始めると、今度は扉がすーっと何事もなかったかのように閉じていきました。
ちなみにこれまでの墓参りで、戸が開いたのを見たのは初めてです。
しかもあんなところにお地蔵さまがあるなんて初めて知りましたよ。
お地蔵さまが、あまりにこっちをまっすぐ見ていたので、本当にぞくっとしました。
しかもあんなところにお地蔵さまがあるなんて初めて知りましたよ。
お地蔵さまが、あまりにこっちをまっすぐ見ていたので、本当にぞくっとしました。
「きっとじいじもそのお酒飲みたかったんだよ」
「ばあば飲んじゃったもんで、あーあって帰ったんじゃない?」
「こわ」
「ばあば飲んじゃったもんで、あーあって帰ったんじゃない?」
「こわ」
私たちはけっこう墓参りに行っていると思っていても、待っているじいじからすると、待ち遠しいのかもしれません。
しかも、眼の前で好きな酒が飲まれちゃったんですから、いてもたってもいられなくなったのかもしれません。
みなさんも、お墓参り、行ってあげてくださいね。
きっと待ってますから。
以上、春の怪奇現象でした。